ごあいさつ

21世紀は「光の世紀」とよく言われます。これは、1960年代に発明されたLED・レーザー・半導体レーザーの技術が成熟して日常生活に広く浸透し、 我々の生活に必要不可欠になっているからです。近年では、青色LEDや白色LEDの実用化が、照明やディスプレイの分野において破壊的イノベーションを引き起こしたことは記憶に新しいところです。

我々が目で見ることの出来る可視光は、極めて広い波長範囲を有する「光」のほんの一部に過ぎません。一方、可視光の短波長側と長波長側には、「深紫外」「テラヘルツ」「赤外」といった波長領域が広がっています。これらの波長領域では、可視光とは異なる特徴的な物質相互作用を示すため、可視光とは本質的に異なる応用が期待できます。見えない光にこそ、未知の可能性があるのです。しかし、これらの波長領域では未だ実用光源が存在しないため、未開拓波長領域とされています。もし、LEDを始めとした実用光源がこれらの波長領域で実現できると、これらの光を用いた社会実装が一気に加速すると期待されます。

我々は、「新しい光(深紫外、テラヘルツ、赤外)の創出と応用」をキーワードに、次世代光源の開発と応用展開で、創造的超高齢社会と地域産業振興に貢献する最先端研究『ポストLEDフォトニクス研究』を推進していきます。

末筆ながら、当研究所の立ち上げにあたっては、フォトニクス分野の世界トップレベル研究者である平山秀樹主任研究員(理化学研究所)、田中拓男主任研究員(理化学研究所)、美濃島薫教授(電気通信大学)の強力なお力添えを賜りますこと、厚く御礼申し上げます。

ポストLEDフォトニクス研究所長
安井武史