メンバー詳細Member
光応答性有機分子の開発研究
難波 康祐[教授]
医光融合研究部門(併任教員)
2001年大阪市立大学大学院理学研究科物質分子系専攻博士後期課程修了、博士(理学)。米国コロラド州立大学、ハーバード大学、北海道大学等を経て、2013年より徳島大学大学院医歯薬学研究部教授(現職)。 2019年3月当研究所へ併任。
- 可視
- 深紫外
- 赤外
- テラヘルツ
- 医光
- 通信
- 医療
- 検査
- 光源・計測
- その他
- 蛍光分子
- 光線治療
- バイオイメージング
- 医光融合
- 呼気診断
研究概要
当研究室では、生物が生産する複雑な天然有機化合物を試験管とフラスコの中だけで人工的に化学合成(全合成)する研究を主なテーマとしている。
最近、これら複雑な有機化合物を合成する技術を活かし、独自の光応答性有機分子の開発にも取り組んでいる。
例えば、1,3a,6a-トリアザペンタレン (TAP) 骨格が優れた蛍光発色団であることを世界で初めて見出し、その効率的な合成法を確立した。
本合成法によって種々のTAP誘導体が供給可能となり、呼気中の悪臭成分を検知して光る誘導体、機械的刺激に応答して光る分子、世界最小の蛍光標識試薬などを開発した。
呼気中の特定成分を検知して光る有機分子を利用すれば、安価かつ簡便な呼気診断が可能となる。
現在歯周病センサーとして機能するTAP誘導体の実用化を進めている。
他にも、生細胞を迅速に蛍光染色するTAP誘導体が既に市販されている。
現在、特定波長のLED照射に応じて機能を発現する光線治療用の光応答性分子の開発に取り組んでいる。