徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所

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岸川 博紀 岸川 博紀
光渦を用いた大容量光通信技術の研究岸川 博紀[准教授]

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光渦を用いた大容量光通信技術の研究

岸川 博紀[准教授]

次世代光研究部門(専任教員)

2004年 豊橋技術科学大学 工学部科情報工学科課程 卒業
2006年 豊橋技術科学大学 大学院工学研究科修士課程情報工学専攻 修了
2006年~2009年 株式会社野村総合研究所 金融システム事業本部 勤務
2012年 徳島大学 大学院先端技術科学教育部博士後期課程システム創生工学専攻 修了
2012年~2015年 日本電信電話株式会社 NTT未来ねっと研究所 勤務
2015年~ 徳島大学 勤務
2021年6月 当研究所へ併任
2022年4月 当研究所へ専任

  • 可視
  • 深紫外
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  • テラヘルツ
  • 医光
  • 通信
  • 医療
  • 検査
  • 光源・計測
  • その他
  • 光ファイバ通信
  • 光無線通信
  • 軌道角運動量
  • 光渦
  • 多重化
研究概要

光通信の大容量化には多重化技術が重要となる。軌道角運動量を持つ光ビームである光渦は、その回転方向の次数が異なる光ビームが互いに直交しており、それぞれに別のデータを載せることで多重化通信が可能になるとして注目されている。光渦を特徴づける螺旋状の等位相面を図1に示す。
光渦による多重化通信を成立させるには、この特徴的な螺旋位相構造をなるべく保って受信機に到達する必要がある。大気中を伝搬する自由空間光無線通信では、大気の流れ、気温、気圧などの影響で大気屈折率が時間的・空間的に変動し、通過する光渦の位相が歪められて、その特徴的な螺旋位相構造を保つことができず、受信機に到達した際にどの次数か判別が困難になることが考えられる。
本研究ではこのような光渦の大気伝搬中の擾乱による位相変動の影響を評価し、補償する手法をこれまで研究している。図2に提案する参照光を用いた高速・高性能な補償方法を示す。従来法は参照光に通常のレーザ光であるガウスビームを用いており補償性能に限界があった。本研究では参照光としても光渦を用いて、適応補償部に空間光変調器を導入する工夫も施すことにより補償性能を向上させた。

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